ある日のこと。生徒様が「I’m a safety driver.」とおっしゃりました。
「安全運転者(セーフドライバー)である」といいたかったのですが、正しくは、safe driverなのです。
一方、「安全ベルト」はsafety beltと言います・・・それはなぜ?
今回は、safe/saftyの違いは、使い分け方についてみていきます。
まずは、それぞれの意味と性質(品詞)を確認しながら 組み合わせも見ていきましょう。
safe driverの”safe”
(2)「金庫」(名詞)
safeが形容詞の時 その後に名詞を置き
「安全な」〇〇
「慎重な」〇〇
「無事な」〇〇 と表現できます。
〇〇には ものや人が入り「~な もの・人」となります。
この流れでできた表現が、
safe driver=『安全運転者』
ちなみに、名詞を置かずに、そのままsafeだけで使う時(形容詞としてのsafe)は、例えば
My money is safe in the bank.「お金は銀行にあるので安全だ」
となります。
【余談】
安全運転者であることの誇りと自覚を象徴する証のカードSDカードがありますね!
このSDの略は Safe Driverです。
表現がややこしくなったら あなたのSDカードを見て再確認しましょう?笑
次に、safety beltの safety
「安全(性)」「無事」や「安全装置」(名詞)
この言葉の種類は 名詞だけです。
英語では、名詞+名詞で使われる時には、最初に来る名詞が後ろの名詞を形容する働きをします。
よってsafety beltは「安全性のあるベルト」→安全ベルト
ここまでを まとめると、
「safe driver=安全な 慎重な?ドライバー(人)=安全運転者」
「safety belt=安全性のある?ベルト(物)=安全ベルト」
となりますね。さて、safety beltのsafetyについてもう少し見ていきます。
「名詞+名詞」(前の名詞が後ろの名詞を形容する)の safetyを使う表現例
↓
safety device (安全装置)
safety razor(安全カミソリ)
safety net(安全綱)
上記を見るとこれらは、目的や機能を果たすものを表現しているようです。
これは名詞safetyが形容詞の働きをする際の特徴で、英和辞書をみますと、safetyを形容詞として使う場合は 「安全性を確保する」の意味を記載しているものや、「形容詞的に 安全防止の」また「事故防止のための安全確保の」さらに、「形容詞的に 安全を確保する為の」という意味で合成語を作ると説明書きのあるものもあります。
このことからも safetyとbeltのセットで 安全ベルト となるのは納得できます。
「「安全防止の(為の)ベルト」という直訳から安全ベルト。
ここで これを見てみます。
「彼はテスト運転手です」
(※テスト運転手=車の安全性を確かめるためのテスト運転を職業としている人
直訳すると 安全保護の または 安全を確保するための運転手)
これもsafetyが形容詞的に使われ 後ろの名詞を形容している一例です。
safety driverは「安全を確保するための ドライバーという職種」
“安全を確保する職業として車をテスト運転する人”という直訳が テスト運転手 となっています。
いかがでしょう。
日本人が 自分のことを「安全運転者」という意味で、I’m a safety driver.という時、ネイティヴは不思議に思います。
疑問点が出てきたら、そもそも その詞(単語)本来の意味は何かを辞書で調べてみるのも一つの対策ですし、また、身近な生きた教材(今回のSDカードや 街角で目に入る英語で書かれた表示など)から ヒントを得られることもあります。
学習途中で生まれる疑問は、あなたはさらに次へ進めますよ!というメッセージです。