「本を読む」だけじゃない!readの使い方と6つの意味

「本を読む」だけじゃない!readの使い方と6つの意味

「read」は「(書かれている文字)を読む」という意味があることは、英語を習いたての人にも知られています。でも、1つの単語を、ただそれだけの意味としかとらえないことは、表現の幅を狭めることにつながります。「1つの英単語=1つの日本語の単語」という考え方はやめて、その単語の本来の意味(原義)を知り、幅広く使うようにしていきましょう。

「read」にも、「(本を)読む」という意味以外に5つの使われ方があります。「read」の様々な意味とその使い方についてみていきましょう。

read = 「(書かれている文字)を読む」の例文

・Can you read them aloud?
「声に出して読んでもらえますか?」
*aloudは「声に出して」

・Reading aloud is a good way to remember the sentences.
「文章を覚えるには、声に出して読むことが良い方法です。」

・My favorite pastime is reading books.
「私のお気に入りの娯楽は読書をすることです。」
*favorite pastimeは「お気に入りの娯楽、気晴らし」

・I read a book in my spare time.
「私は空いた時間に本を読みます。」
*spare timeは「空き時間」

read = 「(読んで)~を知る、~を学ぶ」の例文

・I could read England history from that book.
「私はその本を読んでイギリスの歴史を知ることができました。」

・You can read the way to cook well from her book.
「彼女の本から上手に料理する方法を学ぶことができます。」

・We can read our attitude from her.
「私たちは、彼女から立ち居振る舞いを学ぶことができます。」
*attitudeは「態度、立ち居振る舞い」

・She goes to the library so that she can read the lives of the people in Edo Period.
「彼女は江戸時代の人々の生活を知るために、図書館に通っています。」
*so that~は「~するように、~できるように」

read = 「(動作などの意味を)見抜く、理解する」の例文

・I can read his heart.
「私は彼の気持ちがわかります。」
*heartは「心、胸の内」

・She cannot read my manner.
「彼女は私のやりかたを理解できない。」
*mannerは「態度、やり方」

・He has read our complaint.
「彼は私たちの不満を理解しています。」
*complaintは「不平、不満、苦情」

・It’s interesting to read between the lines.
「行間を読むことは楽しいです。」
*between the linesは「行間」

read = 「(記号や楽譜などを)読み取る」の例文

・We have to read the musical score correctly.
「私たちは楽譜を読み取らなければならない。」
*correctlyは「正確に」

・He can read the musical score at sight.
「彼は初見で楽譜を読み取ることができます。」
*at sightは「見てすぐに、初見で」

・It’s important to read the traffic sign.
「交通標識を読み取ることが大切です。」
*traffic signは「交通標識」

・Can you read a diagram?
「あなたは図表を読み取ることができますか?」
*diagramは「図面、図表」

read = 「(相手の話を)聞き取る、理解する」の例文

・Can you read my talk?
「私の話がわかりますか?」

・Do you read me?
「(スカイプ、無線などで)私の声が聞こえますか?」

・I can read you clearly.
「あなたの声ははっきりと聞こえています。」

・We have to read our customers.
「お客様の話を読み取らなければなりません。」

read = 「(未来を)予言する、透視する」の例文

・She has an ability to read the future.
「彼女は未来を予言する能力があります。」
*abilityは「能力、才能」

・Our boss must read the direction of our company.
「わたしたちの上司は会社の方向性を読まなければならない。」
*directionは「方向、目標」

・It’s necessary to read what happens next.
「次に何が起こるのかを見据えることが必要です。」
*necessaryは「必要な、必須の」

・To read the situation beyond the present is very difficult.
「現在の先の状況を見据えることは非常に難しいです。」
*beyondは「~を超えて」

先を読む力を身に着けることは大切かもしれないですね。日本語の「読む」も、「何を読む」のかで、様々な意味合いで使われています。

英英辞典で調べる「read」の原義

このように、一つの単語が少しずつ違う意味へと広がっていくことがよくあります。
でも、そこには単語のcore meaning(中核的意味、核心的意味)があり、そこをよく理解することで、その単語と仲良くすることができるのです。それを知るためには、英英辞典を参考にすることをお勧めします。

参考までに、今回の「read」の原義(original meaning)は、以下の通りです。(ロングマン英英辞典参照)

・to look at written words or numbers and understand what they mean
(書かれている言葉や数字を見て、それらの意味していることを理解すること)

・to look at signs or pictures and understand what they mean.
(標識や絵を見てそれらが何を意味しているのかを理解すること)

・read between the lines: to guess what someone really feels or what is really happening, even though no one had told you directly.
(たとえ誰も直接あなたに話さなくても、その人が本当に感じていることや実際に起きていることを推測すること)

・read into: to think that a situation, action etc. means more than it really does.
(実際に起きていること以上に、状況や行動などの意味を考えること)