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英語の語句を覚えるのは大変ですね。
一つの単語だけでも身に付くまでには時間がかかるものです。
特に、慣用句(idiom)と呼ばれるものはやっかいです。
なにせ、語句の文字通りの意味からは
類推できない意味を持つようになった表現なのですから。
レッスン中に「might as well」という表現が出てきました。
mightだけでも、いろいろな意味があります。
「(ひょっとして)~しないとも限らない、
~する可能性も十分にある、
~する方がましだ、
~してもよい、
~してもいいだろう」
など、何とも概念的でわかりにくい意味合いです。
このような意味をそのまま覚えるのは至難の業です。
それに加えて、mightの後ろにas wellという
またまた分かりにくいものが付いています。
as wellだけだと、
「その上、なお、~するが良い、同じに」
等という意味があります。
この言い方にしても、私たちには使いにくいですね。
「might as well」は、
「~する方がましだ、
〔状況から判断して〕
~した方がいい、
~して差し支えない、
~してもいいだろう」
と言う意味です。
レッスン中に出てきた「might as well」の概念的な意味を
生徒さんと一緒に例を挙げながら時間を掛けて学習しました。
その生徒さんも、そのときは何となく分かったような気がしたそうです。
念のため、この慣用句を使って文をいくつか作ってくる宿題を出しました。
その次のレッスンで、その生徒さんはその宿題で作った文を読んでくれました。
その中の1つをご紹介します。
I have just missed the bus.
(たった今バスに乗り遅れてしまった)
I will have to wait an hour for the next bus.
(次のバスは1時間待たなければならないだろう)
I might as well walk.
(歩いた方が良い)
この例文ができあがるまでに、なんと4日間取り組んだそうです。
この例文に至るまでに、いろいろな状況を考えて、文をたくさん作りました。
その経過を目の当たりにして、私は感動ました。
1つの語句に対してじっくり時間を掛けることも時には大切なことだと思います。
そして、状況設定をしてどのようなときに
その語句を使うのかを理解しながら自分のものにしていく、
ということの大切さを生徒さんから学びました。