goとcome「行く/来る」の違いって?具体的な使い方解説

goとcome「行く/来る」の違い

goは「行く」、comeは「来る」と習ったはずなのに、ときどきcomeが「行く」とも訳され、どっちなの???と悩んでしまいます。
goは「行く」、comeは「来る」と訳で覚えるのではなく、2つの単語が持つイメージを理解すると混乱しなくなります。
このコラムでは、goとcomeの持つ基本イメージを解説し、様々な例文と共に使い分けのご紹介をします。

go と comeのイメージ

意味としては、

・goは「行く」の意味
・comeは「行く」「来る」の両方の意味を持ちます。

双方のイメージは、

・go = 離れていく/行く/変化する 
・come = 近づいて来る/近づいて行く  

さらに、「どこからどの方向へ」(行く/来る)という方向性の意識を加えます。

「外側へ」向かって行くことを「行く」(=go)
「元の方向へ」戻る、また「相手へと近づく」ことに意識を置き「行く」(=come)

です。大事なポイントは

『comeを「行く」と捉えるときは、話し手が相手の方へと近づいて行っているという解釈』ということ。

例えば、「夕飯できたよ!」という呼びかけに、

「今行く!」=“I’m coming.”  

この時のcomeは 今いる場所(例えば部屋やリビング)から食卓へと近づいて(=向かって)行っている という意識です。
※この時、もしI’m goingと返事しますと 家の外へ出かけて行っていることになりますので注意しましょう。

会話例で見るgo と come

ここからは会話文で具体的な使い方を見ていきます。

待ち合わせ場所になかなか現れないBに、Aが電話をします。やっと繋がったB。実は車の事故に遭っていました。

B:「ごめん 行かれないんだ」
A:「ヤダ 来られないの?」

という会話。両方ともcomeを使います。

シーン1

A:Are you OK? I finally reached you. Is anything…
B:Sorry, I can’t come.
A:You can’t come? Why?
B:I got into a car accident on my way so…..
A:Oh,no..

Bは、今いる場所からAのいる場所へと自分が近づいて行くこと(=向かうこと)ができない という意味でcomeを使用し、I can’t comeと言いました。

Aは、今自分のいる場所にBが近づいてくる、向かって来ることができないという意味でcomeを使用し、You can’t come? と言いました。

シーン2

先ほどの事情を聞いて心配しているAは、また電話をかけます。
Bは擦り傷があり頭痛も感じ、念のため病院へ行くようです。

A:Are you OK?
B:Well, actually I had some scratches and my head aches so I’m going to the hospital, you know, just in case.

病院へと向かい、本来居た事故現場から離れて行っているので goを使っています。
絵で描くと、以下のような感じです。

◯→go
◯←come

シーン3

もう一つ例文をあげます。
外出の準備がなかなかできない娘B(推定年齢10歳程度としましょう)が、2階でまだ何やらやっている様子。
じれったくなった母親Aは玄関から、「もう行くわよー!(=出かけるわよ)」と叫び、娘Bは「今行く~!」と返事をします。

A: What are you doing? I’m going!
B:Wait! I’m coming!

この後、娘はトイレに行ったりとさらに母親を待たせ、母親はカンカンになりました・・・

go と comeは、イメージで理解すると、行く/来る以外の意味にもなります

母親の状態の変化を go+形容詞を使って表現できますので見てみましょう。

She went mad.
(go mad= カンカンに怒る)

go+状態(=形容詞)= ~へと変化する

go+状態(=形容詞)で、「形容詞の状態へと変化していく」という表現です。

例文は、元々冷静だった、もしくはやや不機嫌だった状態から、カンカン状態(=mad)へと変化して行ったことを示してます。元から離れて行き 変化を表すgoの特徴です。

come+状態では次のような表現が出来ます。1つの訳ではなくイメージで捉えてみましょう。

1:come true=実現する、というイメージ

My dream came true. 私の夢が叶った

これは my dreamが true(=真実の状態)となって 自分の元へ(やって)来た、と解釈できます。

2:come out=咲き出す、というイメージ

Roses came out. バラの花が咲いた。
バラの花びらが外側へ(向かって)出て来た という解釈でOKです。

go と comeのイメージ英作文

では最後に英作にトライ!

「私たち明日映画に行くんだ。一緒に行く?」

We’re going to the movie tomorrow. Do you want to come(with us)?

go と comeの使い方 まとめ

goとcome、両方とも「行く」と訳せる単語です。
適切に使い分けるコツは 「どこからどこへ向かうか/行くか/戻るか」にあります。
go と comeの基本イメージを理解したら、あとは例文にたくさん触れて、直訳ではなくイメージで単語の芯をつかんでみましょう。