【保存版】陶芸を英語で?陶芸用語の英語集/制作工程を英語で説明する方法

陶芸を英語で?陶芸用語の英語集

陶芸を英語で言うと?

陶芸

陶芸を日本語で言うとceramics、またはceramic artと表現されます。ただ、陶芸は一語で表現出来ますが、陶器は英語でpotteryとceramicsの両方で表現されます。陶芸をpotteryと表現することも多いので要注意です。

potteryとceramicsの大きな違いは、potteryは、主にfunctional vessels(用のうつわ、陶器)を示しcraftsman(職人)が窯元や製陶所で作るproduction pottery (陶器製造)のことを表します。日本で言う焼きものがこちらの言葉に当てはまるでしょう。ceramicsはもう少し大きな括りの言葉で、アーティスティックな陶芸のオブジェや彫刻から、美術品としてのうつわやセラミックを材料とした工業(ceramic industry 窯業とも言われます。)も含まれます。

陶芸を英語で言うと

陶芸家

陶芸家もpotterとceramist両方で表現されます。上記同様、ceramistは包括的な表現で、陶芸家全般を示します。potterはpot(容器)を作る陶芸家に限定されます。potter[pɑ’tər | pɔ’tə]の発音がよくpotty(幼児用トイレ)[pɑ’ti | pɔ’ti ]と間違われやすいので気をつけましょう。

陶芸教室

陶芸教室はいろいろな言葉で表現されています。pottery schoolやceramic school、center for ceramic art、clay centerのほか工房を表すpottery studio、clay studio、ceramic workshopなどがよく使われています。potteryという言葉の発音が通じにくいのと、その言葉を知らない一般の方が多いことからceramicもしくはclayを使った表現の方が理解されやすいかもしれません。

陶芸体験

同じ理由でceramic workshopやclay workshop、もしくはceramic experienceなどがわかりやすいでしょう。pottery trial、pottery trial lessonなどもよく使われています。

陶芸体験を英語で

陶芸を英語で説明すると?

観光地で陶芸教室をやっているとちょくちょく海外からの観光のお客様が迷い込んでいらっしゃることがあります。そんな時、よく「ここは何をするところですか?」”What kind of place is this?”と聞かれることがあります。そんなときはこんな風に陶芸を説明します。

This is a pottery studio. We make hand-made functional ceramics here. We also offer short pottery trial lessons daily.
(ここは陶芸工房です。手作り陶のうつわを作っています。 毎日気軽に参加できる短時間の陶芸体験もご提供しています。)

それに対してよく聞かれるのが、土のこと。

「それはいいですね。土は何を使っていますか?土はどこの土ですか?」
”Oh, that sounds great! What kind of clay do you use? Where do they come from?”

日本の焼きものの最大の魅力は今でも産地ごとに採掘される自然の土で作っていることかもしれません。土の違いに魅力を感じて産地巡りをする外国人観光客もたくさんいらっしゃいます。

いわゆる産地で陶芸をやっている方にとってはこれは簡単な質問でしょう。
We use clay from this area.(この周辺で採れる土を使っています。)
首都圏の場合も土の仕入れ先をご案内すればよいと思います。
We use red clay from Shigaraki. (信楽の赤土を使っています。)

陶芸用語の英語集

外国の方にご自分の作品を説明したり、陶芸教室でおもてなしするために覚えておきたい専門用語をご紹介します。

ceramic tools & equipment 道具について

電動ろくろーelectric wheel, potter’s wheel

蹴ろくろーkick wheel

盤面ーwheel head

窯(電気窯、ガス窯、灯油窯、薪窯、登り窯、穴窯)ー
kiln (electric kiln, gas kiln, kerosene kiln, wood kiln, climbing kiln, cave kiln)

土練機ーpug mill

攪拌器ーelectric clay mixer

手ろくろーbanding wheel

針ーneedle tool

削り道具ーtrimming tool

カンナーturning tool

剣先ーpointed tool

亀板ーbat

ふるいーsieve

はかりーscale

コテーrib, rib tool, throwing rib

つげべらーmodeling tool

かきべらーloop tool

なめし皮ーchamois leather strip

シッタ(湿台)ーtrimming chuck, sitter

トンボー”dragonfly” size gauge

パスーcalipers

弓ーcutting bow

スポンジーsponge

イッチンーslip trailer

紙ヤスリーsand paper

切り糸ーwire cutter, cutting string

シッピキーcutting tool, potter’s wire

ポンスーpiercing tool

石膏型ーplaster mold

ひしゃくーladle

霧吹きーspray tool

筆ーbrushes

印花ーstamps

type of clay & state of clay 粘土の種類と状態

生素地ーgreen ware

半乾き素地ーleather hard

素焼き素地ーbisque ware

完全に乾燥した素地ーbone dry

可塑性ーplasticity

低火度ーlow fire, low temperature

高火度ーhigh fire, high temperature

焼締ーvitrified ceramics

土器ーearthenware

炻器ーstoneware

磁器ーporcelain

ドベ、化粧土ーslip, engobe

泥しょうーslurry

シャモットーgrog

日本文化・日本料理でおもてなしの英会話

types of firing, glazing, and common glazes 主な焼き方とよく使われる釉薬

釉薬ーglaze

焼成ーfiring

酸化ーoxidation

還元ーreduction

収縮率ーshrinkage

窯入れ、窯出しーloading kiln, unloading kiln

熟成温度ーmaturing temperature

焼きがあまい(温度が低い)ーunderfire

流しがけーdripping

浸しがけーdipping

柄杓がけーpouring

吹きがけーspraying

長石、長石釉ーfeldspar, feldspathic glaze

石灰釉ーlimestone glaze

灰釉ーash glaze

自然釉ーnatural glaze

青磁ーceladon

鉄釉ーiron glaze

志野ーshino glaze

織部ーoribe glaze

types of Japanese vessel & vessel parts よく使われる器の種類と器のパーツ

器ーvessel, pot

茶碗型ーbowl type

筒型ーcylinder type

高台ーfoot

胴ーbody

壁面ーwall

底ーbase

茶溜りーtea pool

口縁ーlip

注ぎ口ーspout

とってーhandle

蓋物ーlidded form

花瓶ーflower vase

飯碗ーrice bowl

湯のみーtea cup

抹茶碗ーtea bowl

徳利ーsake bottle

ぐい呑ーsake cup

酒器ーsake set

片口ーsingle spouted form

つるくびーbottle neck form

types of decoration 装飾の種類

面取りーfaceting

櫛目ーcombing

彫花ーcarving

磨きーburnishing

布目ーcloth texturing

三島手、象嵌ーinlay

掻き落としーsgraffito

刷毛目ーbrush stroke pattern, brush mark slip

染付ーblue and white wares, cobalt stain

ベンガラーiron stain

飛びカンナーchatter decoration, chatter marks

粉引ーwhite slip ware

下絵ーunderglaze

上絵ーoverglaze

練り上げ、練り込みーclay marbling and mosaic

蝋抜きーwax resist

火だすきーfire-cord decoration

techniques 技法

土殺し、芯だしーcentering

土練りーwedging

荒練りーhead wedging, rough wedging

菊練りーspiral wedging

手びねりーhand building

電動ろくろ成形ーwheel throwing

玉作りーpinch pot

ひも作りーcoil building

板作りーslab building

型起こしーpress mold

鋳込みーslip casting

陶芸の制作工程を英語で説明する

陶芸家のある先生が以前、陶芸教室は英語が話せなくてもある程度”Watch me.”(見て下さい)と”Like this.”(こんな風にやります。)”Try.”(やってみて下さい)である程度成り立つとおっしゃっていたことがありますが、やはりpointers(助言ポイント)を伝えられると断然教えやすくなります。ここでは指示フレーズの後に来る制作過程のキーフレーズをまとめました。

陶芸教室で外国人をおもてなし

陶芸中に使える指示英語フレーズ

First, we will _________________. Next, we will_________________.
(まずは〜をやります。次に〜をやります。)

Let’s _____________.
(〜をやってみましょう。)

Please _______________.
(〜をやってみてください。)

Wheel throwing stepsー電動ろくろの工程を英語で説明する

1- wedge clay to de-air
(空気を抜くために土練りする。)

2- center clay by pulling up and down the clay on the wheel
(粘土を引き上げたり降ろしたりして中心を合わせる。)

3- make a hole in the middle
(真ん中に穴を開けます。)

4- widen the hole to create a base
(穴を広げて底を作ります。)

5- flatten the bottom by pressing down
( 底を抑えて平らにします。)

6- pinch the wall with your fingertips with your thumb outside
(指で器の壁の部分を摘みます。この時親指は壁の外側になります。)

7- slowly turn up the wall, adding little pressure from both sides
(少しずつ両側から圧を加えながら壁を立ち上げます。)

8- recenter by cuddling from outside
(外側から手で包んで中心を再確認します。)

9- smooth the lip with the chamois leather
(なめし皮で口元を整えます。)

10- cut the piece off the wheel head with the cutting tool.
(しっぴきを使って器をろくろから切り離します。)

Hand-building steps (coil building version)ー手びねりの工程(ひもづくり編)を英語で説明する

1- make a ball of clay and pat it down to create the base
(粘土を丸めて板の上で叩いて器の底面を作ります。

2- cut the base into the shape that you like with the pointed tool
(剣先で底面を好きな形に切ります。)

3- slip and score the edge of the base
(底面の端の部分に傷をつけてドベをぬります。)

4- make a coil and place it on the edge of the base
(ひもを作って、端に揃えて置きます。)

5- push down the coil to seal the gap, and pinch it up.
(隙間がないようにひもを押し付けて、つまんで伸ばして立ち上げます。)

6- erase the joint marks.
(継ぎ目を消して下さい。)

6- repeat the same process until the wall reaches the desired height.
( 目標の高さになるまで同じ工程を繰り返します。)

7- trim the lip with a cutting bow to level
(弓で口縁を平らに切りそろえます。)

こちらはまだまだごく一部ですが、なるべくシンプルで短いキーフレーズでを使って、お手本を見せながら説明してみましょう。

この記事を書いた英会話講師

オンラインでマンツーマン英会話を教えているなおみ先生
美術教育と陶芸の修士号をアメリカで習得。
ボストンの子供美術館やニューヨークの陶芸専門画廊勤務を経てアメリカの大学で5年ほど陶芸を教えたのち帰国。
2009年より陶芸を通したインバウンド事業に着手。
アメリカの陶芸雑誌Ceramics Monthly のライターとして日本の陶芸についての執筆にも携わる。
日本とアメリカで作品を常設販売している。

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陶芸教室で外国人の生徒さんから問い合わせがあるのだが、体験レッスンで作り方をうまく英語で説明できるか自信がない。お手本をお見せして教えるのにも限界があるので、それぞれの作業工程の動詞のキーフレーズだけでもマスターしたい。
海外移住を予定しているのだが、あちらに工房と陶芸教室を移すにあたり、材料の調達がスムーズに行くが心配している。材料や原料の英語名や日本の原料の代替品が海外では何にあたるのかを教えてほしい。
外国人のお客様やディーラーにきちんと自分の作品を説明出来るようになりたい。値段の交渉も自信を持って出来るように、交渉出来る英語力を持ちたい。

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