目次
「朝食」は英語でbreakfastと言いますね。
でも、この言葉をよく見てみると、ちょっと変な感じがしませんか?
breakは「壊す」「破る」で、fastは?
fastが問題です。
最初に思い浮かぶ意味は「速い」という形容詞ですね。
でも、「速い」を「壊す」というのでは意味が分かりません。
fastの名詞としての意味を調べてみると、
「断食」という意味が出てきます。
breakfastは、「断食」の状態を「破る」という意味だったのです。
夕食から朝食までの時間は、
他の食事の間隔よりも長いですね。
たとえば、夜7時に食べた後、
朝7時に食べたとしたらなんと12時間も空いています。
やはり、夕食から朝食までの時間はかなり長いと言えます。
break fastのように、二文字に分けると、「断食をやめる」となります。
breakの意味の中には、「中断する」「やめる」という意味もあります。
fast dayは、宗教上の「断食日」のことを言います。
朝食は食べずに朝食を兼ねた昼食を取る人もいると思います。
これは「ブランチ」と言われています。
英語で書くとbrunchなのです。breakfast+lunch=brunchというわけです。
日本人は朝食を食べることが習慣になっていますが、
欧米の人たちはこのブランチを食べる人が多いようです。
ところで、「朝飯前」という言い方がありますが、日本語の方から見てみましょう。
「朝食前でもできる簡単な仕事」という意味です。
これを英語にすると a piece of cake「一切れのケーキ」です。
一切れのケーキをぺろりと食べるように、簡単だということです。
breakfastは登場しません。
before breakfastと言っても通じませんよ。
as easy as pie「パイを食べるのと同じように」とも言います。
日本語だと食べる前なのに、英語にすると食べちゃうのですね~。
夕食といえばdinnerですね。
このdinnerはもともとは「昼または夜に取る一日のうちの主要な食事」のことを指します。
つまり、夜に食べる食事とは限らないと言うことです。
昼頃に食べる食事が主な食事なのであれば、
それをdinnerと呼ぶこともあります。
英語を日本語にするときに1対1の意味で覚えてしまうとよくありません。
dinner=「夕食」のように1つの意味だけでインプットしてしまうと、
英語の本当の意味が理解できないことも生じてしまうのです。
なので、単語の『原義』をしっかりとらえておくことが大切です。
『原義』が分かっていると、
その時々に生じる的確な意味合いをとらえることができます。