過去に1度だけ、このような質問を生徒さまからいただきました。
「形容詞をたくさん使いたい時って、順番にルールはあるんですか?」
なかなか良い質問ですね! そして意外にもあまり聞かれない質問でもあります。
例えば、「黒くて、長くて、きれいな髪」と言いたいとき、
Black long beautiful hair
Black beautiful long hair
Long black beautiful hair
Long beautiful black hair
Beautiful long black hair
Beautiful black long hair
と、形容詞が3つで6通りの語順が存在します。
ネイティブスピーカーにこの6つを聞いてもらうと、正しい語順1つを除いて他5つは不自然にきこえます。英会話も上達してくると、正しい語順も自然に身についてくるので「あれ、なんか変だな」と気が付くようになります。
日本語で「黒くて長くてきれいな髪」も「長くて黒くてきれいな髪」も不自然にはきこえませんが、英語はやはり「語順が命」な言語です。
ちなみに、上記の正しい語順は「Beautiful long black hair」です。
それでは形容詞の並べ方2つのルールをみてみましょう。
ルール1: 「主観・意見」よりも「客観・事実」を名詞に近づける
「かっこいい 若い 男の人」
この場合 handsome=より主観的、young=より客観的事実ですね。 つまり 「a handsome young man」となります。
「短い 最悪な 休暇」
この場合 short=事実、terrible=主観的ですから、「a terrible short vacation」となります。
ルール2:3つ以上形容詞が並んだ場合は、以下のルールに従う
「大きさ」→「古さ・新しさ」→「色」→「出身・産地」→「素材」
(「形」はたいてい「大きさ」の後)
「木製 古い 大きい 茶色 イギリス製」の時計は、a big old brown British wooden clock となります。
問題:正しい語順に並び替えてみましょう
1. A ( nice/ round / wooden) chair
2. A(wool / soft / blue / pretty) sweater.
3. A ( sweet / American / popular ) candy
4. An ( dark /expensive/ flavorful) beer.
5. A (boring/ modern/ Japanese ) play.
6. A (gray / tall / new ) building.
解答
a. A nice round wooden chair.
b. A pretty soft blue wool sweater.
c. A popular sweet American candy.
d. An expensive flavorful dark beer.
e. A boring modern Japanese play.
f. A tall new gray building.
形容詞の並べ方ルールまとめ
なんだか考えると難しく思いますが、何度も音読したり、リスニングを繰り返すと、この語順も自然と身についてきます。
ルール2は丸暗記しなくても、「より事実を名詞に近づけること」を意識することが出来れば、2つ3つの形容詞では問題ないと思います。
それでもたくさんの修飾語が並んで、迷ってしまったときは今回のルールを参考にしてみてください。